破裂脳動脈瘤急性期のCT上クモ膜下凝血と脳血管攣縮
目的:破裂脳動脈瘤急性期例についてCT上のクモ膜下凝血とvasospasmとの関連を検討した. 対象及び方法:過去3年間に破裂後48時間以内に来院し, CT, 脳血管写を施行したのは79例であるが, 更にday7~9に脳血管写を施行し, vasospasmを検討し得た43例を対象とした. クモ膜下凝血, vasospasmは, Fisherらに従ってそれぞれgroup 1~3, grade 1~3に分類した. 結果:全例クモ膜下凝血はgroup 2以上で, 全例に脳血管写上vasospasmを認めた. クモ膜下凝血が強ければvasospasmのgradeは高い傾向にあり, CT numberが...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 189 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1983
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ISSN | 0470-8105 |
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Summary: | 目的:破裂脳動脈瘤急性期例についてCT上のクモ膜下凝血とvasospasmとの関連を検討した. 対象及び方法:過去3年間に破裂後48時間以内に来院し, CT, 脳血管写を施行したのは79例であるが, 更にday7~9に脳血管写を施行し, vasospasmを検討し得た43例を対象とした. クモ膜下凝血, vasospasmは, Fisherらに従ってそれぞれgroup 1~3, grade 1~3に分類した. 結果:全例クモ膜下凝血はgroup 2以上で, 全例に脳血管写上vasospasmを認めた. クモ膜下凝血が強ければvasospasmのgradeは高い傾向にあり, CT numberが60以下と60以上ではvasospasmに明らかに差を認めた. 手術群26例について開頭側とその反対側でvasospasmを比較すると, 凝血除去がvasospasmを軽減したと思われる症例があった. 結語:CTでhigh density areaとして認められる程度のクモ膜下凝血が存在すれば, 脳血管写のvasospasmは必発する. 早期直達手術による凝血除去がvasospasmの軽減に有効と思われた症例があった. |
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ISSN: | 0470-8105 |