Subperiosteal orbital hematomaの1例

Orbital hematomaは, その局在からintraorbitalとsubperiostealとに分けられる. 我々は, 篩骨洞の炎症より二次的に発症したと考えられるsubperiosteal orbital hematomaの1例を経験したので報告した. 症例は30歳の女性で, 発症前夜より左眼球後部痛があり, 翌朝, 左眼球突出に気づいた. CT scanでは左眼窩内, 眼球後上方にhigh density areaがみられ, 左眼窩内壁のbone defectを認めた. 左内頸動脈撮影では, 眼動脈の著しい下方偏位がみられたが, AVMなどの異常血管は特に認めなかった. 左前頭開...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 118
Main Authors 岡田昌彦, 竹内藤吉, 田代晴彦, 中条真也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1983
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ISSN0470-8105

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Summary:Orbital hematomaは, その局在からintraorbitalとsubperiostealとに分けられる. 我々は, 篩骨洞の炎症より二次的に発症したと考えられるsubperiosteal orbital hematomaの1例を経験したので報告した. 症例は30歳の女性で, 発症前夜より左眼球後部痛があり, 翌朝, 左眼球突出に気づいた. CT scanでは左眼窩内, 眼球後上方にhigh density areaがみられ, 左眼窩内壁のbone defectを認めた. 左内頸動脈撮影では, 眼動脈の著しい下方偏位がみられたが, AVMなどの異常血管は特に認めなかった. 左前頭開頭, 硬膜外approachにて眼窩上壁を開放し血腫を吸引した. 術後, 患者は眼球突出の消失と共に視力・視野障害の回復をみた.
ISSN:0470-8105