Jugular foramen neurinomaの2例

頸静脈孔神経鞘腫は神経学的に聴神経鞘腫と類似し, またX線学的にも両者の鑑別は容易ではなかった. 今回我々は, 頸静脈孔神経鞘腫を2例経験した. いずれも20代女性で, 主訴は第8脳神経障害が主であり, 聴神経鞘腫と鑑別し難かった. しかし, high resolution CTを用いることにより, 容易にかつ正確に頸静脈孔神経鞘腫の術前診断が可能であった. 特に骨濃度を中心に描出するclose up scanは, 断層撮影以上の画像が得られるため非常に有用であると考えられる. 腫瘍のみならず, 外傷などの錐体骨及びその近傍の診断には, high resolution CTを追加することにより...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 63
Main Authors 柿木良夫, 岩田幸也, 塩飽哲士, 清水隆, 喜多村孝一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1983
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Summary:頸静脈孔神経鞘腫は神経学的に聴神経鞘腫と類似し, またX線学的にも両者の鑑別は容易ではなかった. 今回我々は, 頸静脈孔神経鞘腫を2例経験した. いずれも20代女性で, 主訴は第8脳神経障害が主であり, 聴神経鞘腫と鑑別し難かった. しかし, high resolution CTを用いることにより, 容易にかつ正確に頸静脈孔神経鞘腫の術前診断が可能であった. 特に骨濃度を中心に描出するclose up scanは, 断層撮影以上の画像が得られるため非常に有用であると考えられる. 腫瘍のみならず, 外傷などの錐体骨及びその近傍の診断には, high resolution CTを追加することにより, より正確な診断がなされるものと思われる.
ISSN:0470-8105