クモ膜嚢腫30例の手術経験とfollow up CT
1975年6月より1982年1月までに, 30例のクモ膜嚢腫に嚢腫被膜除去術を施行した. 男性18例, 女性12例で, 年齢は1才6ヵ月から68才までであった. 中頭蓋窩例は16例で左右8例ずつ, 前頭部例は6例で左右3例ずつ, 右円蓋部に1例, 視交叉部1例, 後頭蓋窩は6例であった. 主症状は頭痛13例, 痙攣10例, その他運動麻痺, 視力障害, めまい, 失調症などであった. 2例に中隔を有する多房性嚢腫があり, 光顕および電顕所見からclear cell layer内で嚢腫が形成されたと判断した. しかし, 他の1例では3層のdark cell layerが認められ, クモ膜のspl...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; p. 186 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1982
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Summary: | 1975年6月より1982年1月までに, 30例のクモ膜嚢腫に嚢腫被膜除去術を施行した. 男性18例, 女性12例で, 年齢は1才6ヵ月から68才までであった. 中頭蓋窩例は16例で左右8例ずつ, 前頭部例は6例で左右3例ずつ, 右円蓋部に1例, 視交叉部1例, 後頭蓋窩は6例であった. 主症状は頭痛13例, 痙攣10例, その他運動麻痺, 視力障害, めまい, 失調症などであった. 2例に中隔を有する多房性嚢腫があり, 光顕および電顕所見からclear cell layer内で嚢腫が形成されたと判断した. しかし, 他の1例では3層のdark cell layerが認められ, クモ膜のsplittingでは説明できない例と思われた. 27例のfollow up CTで嚢腫の近似体積を測定し, 術前後で比較した. 90%以上の縮小例は7例あり, 30~80%の縮小例が15例, 0~20%の縮小例は5例であった. 縮小因子では, 若年者, 女性, 大きな嚢腫, CTで脳側の丸味をおびたもの, mass signのあるもの, metrizamide-CT cisternographyで交通性の悪いものなどであった. |
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ISSN: | 0470-8105 |