頭蓋内脊索腫3例の手術経験
頭蓋内脊索腫3例(typical chordoma 2例, chondroid chordoma 1例)を経験し, 計5回の手術を行った. 3例とも斜台上部より発生し, それぞれ上前方(clivalsellar region), 前側方(parasellar-middle fossa), 上方(clival-parasellar region)とforward extensionを示した. Typical chordomaでは放射線治療の効果は軽度であり, 多くは2年以内に再発するため, 腫瘍の発育進展様式に従い, 腫瘍をできるかぎり摘出可能なapproachが必要である. すなわち, 腫瘍が...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; p. 184 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1982
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Summary: | 頭蓋内脊索腫3例(typical chordoma 2例, chondroid chordoma 1例)を経験し, 計5回の手術を行った. 3例とも斜台上部より発生し, それぞれ上前方(clivalsellar region), 前側方(parasellar-middle fossa), 上方(clival-parasellar region)とforward extensionを示した. Typical chordomaでは放射線治療の効果は軽度であり, 多くは2年以内に再発するため, 腫瘍の発育進展様式に従い, 腫瘍をできるかぎり摘出可能なapproachが必要である. すなわち, 腫瘍が斜台部に限局している場合やbiopsyには, transsphenoidal approachやanterior approachが適応となるが, 斜台を少しでも越えて進展する場合, forward extension groupでは視野の広さ, 斜台部の血管や神経が確認できることより, subtemporal approachがもっとも有利である. なお, chondroid chordoma例は約3/5腫瘍摘出後放射線治療を行い術後2年近くを経たが, 腫瘍増大はまったくみられていない. この腫瘍はHeffelfingerらの言うように, 手術+放射線療法でtypical chordomaに比べ予後ははるかに良好のようにみえる. |
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ISSN: | 0470-8105 |