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頭蓋転移性肝癌, 腫瘍出血で発症した1例
悪性新生物の全身骨転移は, 日常診療上しばしば遭遇する悲惨な出来事であるが, 原発性肝癌の頭蓋転移の報告は比較的まれである. この肝癌は腫瘍血管が豊富なため, 腫瘍からの自然出血が原発巣部では腹腔内出血としてときおり経験されるところである. 本症例は, 頭蓋転移巣部から腫瘍出血をきたし, 硬膜外血腫として発症したprecocious metastasisの肝癌である. 症例は55才男性. 入院1ヵ月前に誘引なく突然hemicraniaにみまわれ, 数時間意識消失をきたした. CTでは硬膜外血腫と頭蓋骨欠損が, さらに脳血管写では血管豊富な頭蓋欠損部硬膜外腫瘍が認められた. 開頭術により腫瘍摘出...
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| Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; pp. 168 - 169 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本脳神経外科学会
1982
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0470-8105 |
Cover
| Summary: | 悪性新生物の全身骨転移は, 日常診療上しばしば遭遇する悲惨な出来事であるが, 原発性肝癌の頭蓋転移の報告は比較的まれである. この肝癌は腫瘍血管が豊富なため, 腫瘍からの自然出血が原発巣部では腹腔内出血としてときおり経験されるところである. 本症例は, 頭蓋転移巣部から腫瘍出血をきたし, 硬膜外血腫として発症したprecocious metastasisの肝癌である. 症例は55才男性. 入院1ヵ月前に誘引なく突然hemicraniaにみまわれ, 数時間意識消失をきたした. CTでは硬膜外血腫と頭蓋骨欠損が, さらに脳血管写では血管豊富な頭蓋欠損部硬膜外腫瘍が認められた. 開頭術により腫瘍摘出と血腫除去を行い, 転移性肝癌からの硬膜外出血と確定した. 全身検査では原発性肝癌と坐骨への骨転移が認められ, 内科で治療が始められた. |
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| ISSN: | 0470-8105 |