側脳室に発生したsymptomatic choroid Plexus cyst
側脳室に発生するchoroid plexus cystは剖検で発見されることが多く, 症状を呈した報告は現在まで7例にすぎない. 本症例は, focal epilepsyで発症した高齢者における最初の例である. 症例は64才男性. 主訴は左手のtonic convulsionで, 神経学的異常所見は認められなかった. CT scanで右側脳室, 主にtrigoneとtemporal hornに小さな石灰化とenhancing areaを伴った大きなlow density areaを認めた. この部分のX線吸収値は4~10Hounsfield Unitsであった. 手術で脳室内にwhite-gr...
Saved in:
Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; pp. 73 - 74 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1982
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0470-8105 |
Cover
Summary: | 側脳室に発生するchoroid plexus cystは剖検で発見されることが多く, 症状を呈した報告は現在まで7例にすぎない. 本症例は, focal epilepsyで発症した高齢者における最初の例である. 症例は64才男性. 主訴は左手のtonic convulsionで, 神経学的異常所見は認められなかった. CT scanで右側脳室, 主にtrigoneとtemporal hornに小さな石灰化とenhancing areaを伴った大きなlow density areaを認めた. この部分のX線吸収値は4~10Hounsfield Unitsであった. 手術で脳室内にwhite-gray cystを認め, このcystと正常のchoroid plexusとの付着部を切除し全摘出した. Cystの内容液は, 無色透明で髄液と同様であった. 組織学的検査で, cyst壁は部分的に一層の平坦化したepithelial cellで被われた薄い線維性結合組織であった. 以上より, 本症例は右側脳室から発生したchoroid plexus cystと診断した. 現在までの報告例と自験例を含めた8例について検討を加えた. |
---|---|
ISSN: | 0470-8105 |