正常圧水頭症のshunt術の適応

目的：NPHの手術適応決定の補助検査法として, infusion testを行い, 同時にCT所見, metrizamide CT所見も考慮に入れ, その有効性について検討を加えた. 方法：NPHの14症例にinfusion testをKatzmanの方法に準拠して施行し, 髄腔内圧をpressure transducerを用い連続的に記録した. 得られた曲線より, 圧勾配ΔP, 20分後の圧較差ΔP_20 , 20分後の内圧P_20 , プラトー圧P_p を測定した. 結果：ΔP：0.8mmHg/min以上, ΔP_20 ：12.1mmHg以上, P_20 ：22.1mmHg以上, P_p...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; p. 4
Main Authors 福岡誠二, 和田啓二, 小笠原俊一, 安村修一, 島田孝, 下道正幸, 徳田禎久, 末松克美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1982
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Summary:目的：NPHの手術適応決定の補助検査法として, infusion testを行い, 同時にCT所見, metrizamide CT所見も考慮に入れ, その有効性について検討を加えた. 方法：NPHの14症例にinfusion testをKatzmanの方法に準拠して施行し, 髄腔内圧をpressure transducerを用い連続的に記録した. 得られた曲線より, 圧勾配ΔP, 20分後の圧較差ΔP_20 , 20分後の内圧P_20 , プラトー圧P_p を測定した. 結果：ΔP：0.8mmHg/min以上, ΔP_20 ：12.1mmHg以上, P_20 ：22.1mmHg以上, P_p ：22.1mmHg以上の基準を満たす症例のシャント術の有効率は87%であった. また, metrizamide CTに関しては83%であった. 結論：NPHに対する術前検査法として, infusion testは有効である. しかし, artifact, borderline上の症例に対し, 臨床症状, CT所見, metrizamide CT所見を加え, 総合的に手術適応を判断することが望ましい.
ISSN:0470-8105