松果体腫瘍松果体腫瘍の治療成績と病理

1951年以降, 我々が取扱った松果体腫瘍(鞍上部, 大脳基底核germinomaを含む)は, germinomaと思われるもの68例(組織学的に確認したもの40例), teratoma 9例, teratoma+germinoma 4例, dermoid 2例, glioblastoma 2例, epidermoid, pineocytoma, ependymoma 各1例, 計88例で, 同じ期間の全頭蓋内腫瘍の約5%を占める. 腫瘍を全摘または亜全摘したのは, teratoma, teratoma+germinoma, demoid, epidermoid 等12例, germinoma...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 19; no. suppl; pp. 172 - 173
Main Authors 北村勝俊, 高木東介, 米増祐吉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1979
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Summary:1951年以降, 我々が取扱った松果体腫瘍(鞍上部, 大脳基底核germinomaを含む)は, germinomaと思われるもの68例(組織学的に確認したもの40例), teratoma 9例, teratoma+germinoma 4例, dermoid 2例, glioblastoma 2例, epidermoid, pineocytoma, ependymoma 各1例, 計88例で, 同じ期間の全頭蓋内腫瘍の約5%を占める. 腫瘍を全摘または亜全摘したのは, teratoma, teratoma+germinoma, demoid, epidermoid 等12例, germinoma 5例, 計17例で, その中での手術死亡例はteratoma+germinoma+choriocarcinomaの1例のみである. Germinoma-teratoma群で放射線治療を行った60例の遠隔成績では, 最短生存期間は10ヵ月, 5年以上生存の明らかなものは27例あり, このうち青春早発を伴ったteratoma+germinoma, germinomaの各1例はそれぞれ20年, 19年経過した現在健康な社会生活を送っている.
ISSN:0470-8105