良性神経膠腫の診断と治療

CT scanの導入により良性gliomaの早期発見早期治療が可能となった. しかしこれらの中にはCT scanのみでは主病巣が発見しにくい例があり, 他の検査法を加味した診断が要求される. 我々はCT scan導入以後21例(成人大脳星細胞腫(AA)11例, 稀突起膠細胞腫(O)5例, 小児小脳星細胞腫(CA)3例, 視神経膠腫(OG)2例)を経験した. これらのCT像, 血管写像, RI scan像を比較検討した. また術後の補助療法の必要性についても検討を加えた. AA 11例のplain CTでは, 広汎なlow densityが特徴で2例に一部iso densityをみ, enhan...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 19; no. suppl; pp. 45 - 46
Main Authors 久保田紀彦, 宇野英一, 河野寛一, 四十住伸一, 山本信二郎, 古林秀則, 村田秀秋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1979
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ISSN0470-8105

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Summary:CT scanの導入により良性gliomaの早期発見早期治療が可能となった. しかしこれらの中にはCT scanのみでは主病巣が発見しにくい例があり, 他の検査法を加味した診断が要求される. 我々はCT scan導入以後21例(成人大脳星細胞腫(AA)11例, 稀突起膠細胞腫(O)5例, 小児小脳星細胞腫(CA)3例, 視神経膠腫(OG)2例)を経験した. これらのCT像, 血管写像, RI scan像を比較検討した. また術後の補助療法の必要性についても検討を加えた. AA 11例のplain CTでは, 広汎なlow densityが特徴で2例に一部iso densityをみ, enhanced CTで2例にのみ一部high densityをみた. RI scanでは5/9例に陽性, 血管写で3/11例に腫瘍陰影, 6/11例に主病巣のearly venous fillingを認めた. 一方O, CA, OGではCT像が診断上もっとも優れており, enhanced CTで9/10例に主病巣全体が把握できた.
ISSN:0470-8105