外減圧開頭術後の諸問題

I.昨年の本学会において外減圧開頭術後の頭蓋形成術300例につき分析し, 皮膚弁の陥凹しているものに頭蓋形成術を行うと神経脱落症状に他覚的な改善のみられることを報告し, この現象は患者の主観的な訴えから成るいわゆるthe syndrome of the trephined等とまったく異なるものであることを強調した. その後TabaddorとLaMorgese(1976)がはじめての報告としてよく似た1例を挙げている. 前回の報告はretrospectiveな検討によるものであったが, 今回はその後約1年6ヵ月間に詳細に観察した連続症例につき分析した. II.症例および研究方法:外減圧開頭術後の...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 16; no. suppl; p. 59
Main Authors 山浦晶, 牧野博安
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1976
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ISSN0470-8105

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Summary:I.昨年の本学会において外減圧開頭術後の頭蓋形成術300例につき分析し, 皮膚弁の陥凹しているものに頭蓋形成術を行うと神経脱落症状に他覚的な改善のみられることを報告し, この現象は患者の主観的な訴えから成るいわゆるthe syndrome of the trephined等とまったく異なるものであることを強調した. その後TabaddorとLaMorgese(1976)がはじめての報告としてよく似た1例を挙げている. 前回の報告はretrospectiveな検討によるものであったが, 今回はその後約1年6ヵ月間に詳細に観察した連続症例につき分析した. II.症例および研究方法:外減圧開頭術後の頭蓋形成術連続31例につき, 術前の皮膚弁の形状(陥凹, 平面状, 曲面に一致, 膨隆)および神経症状(正常, 軽度, 中等度, 重症, 植物化)に, 術後の神経症状, 腰椎穿刺による髄液圧, および脳波の変化を対比せしめた.
ISSN:0470-8105