頭蓋内圧亢進

頭蓋内圧は一般に頭蓋内に含まれる物質容積によって発生するという容積圧の概念から解析されることが多い, 著者は, 頭蓋内圧に, 動, 静脈圧で構成される反映圧の概念による解析法を導入した. 頭蓋内圧(ICP)は静脈圧(VP)と動脈性反映圧(ADP)から成立ち, (1)動脈圧(BP)がVPを越えた部分が頭蓋内に反映され, その反映率がηである. ICP=ADP+VP……(1) ICP=η(BP-VP)+VP……(1) =ηBP+(1-η)VP……(1)” この動脈圧反映率ηが計算出来れば頭蓋内圧力環境を表わす有用な指数となり得る. ηは理論的には(2)式となり, 血圧100mmHgの時, 髄圧10...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 15; no. suppl; pp. 50 - 51
Main Authors 池山淳, 前田成, 坂野公一, 伊藤明雄, 古瀬和寛, 永井肇, 景山直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1975
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Summary:頭蓋内圧は一般に頭蓋内に含まれる物質容積によって発生するという容積圧の概念から解析されることが多い, 著者は, 頭蓋内圧に, 動, 静脈圧で構成される反映圧の概念による解析法を導入した. 頭蓋内圧(ICP)は静脈圧(VP)と動脈性反映圧(ADP)から成立ち, (1)動脈圧(BP)がVPを越えた部分が頭蓋内に反映され, その反映率がηである. ICP=ADP+VP……(1) ICP=η(BP-VP)+VP……(1) =ηBP+(1-η)VP……(1)” この動脈圧反映率ηが計算出来れば頭蓋内圧力環境を表わす有用な指数となり得る. ηは理論的には(2)式となり, 血圧100mmHgの時, 髄圧100mmH_2 Oであったものが, 血圧120mmHgの時, 髄圧120mmH_2 Oとなれば20/20×13.56の計算をすることによって得られる. η=ΔICP/ΔBP……(2) しかし, 実際ηを計測する場合, 次の3つの指数を検討した.
ISSN:0470-8105