フローサイトメトリーにおけるCV値に影響を及ぼす因子の検討

フローサイトメトリーを用いたDNA量の測定, 細胞周期の解析にはCV(coefficient of variation)を小さくすることが重要である. 今回, サンプルに蛍光ビーズ, 肝細胞, 脾細胞を用いて, その濃度, 大きさ, 蛍光色素の種類, サンプル流の流速, ノズルの位置, シース液の種類がCVに及ぼす影響を検討した. その結果, 一般的にDNAフローサイトメトリーにおいてCVを小さくするためには, サンプル作成時には(1)濃度を10℃から10^7 /mlとし, (2)染色にpropidium iodideを用い, (3)大きな細胞では裸核化することが必要であり, また測定時には(...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 8; no. 4; p. 95
Main Authors 紀野修一, 草野満夫, 葛西真一, 水戸廸郎, 阿久津弘明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 1988
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Summary:フローサイトメトリーを用いたDNA量の測定, 細胞周期の解析にはCV(coefficient of variation)を小さくすることが重要である. 今回, サンプルに蛍光ビーズ, 肝細胞, 脾細胞を用いて, その濃度, 大きさ, 蛍光色素の種類, サンプル流の流速, ノズルの位置, シース液の種類がCVに及ぼす影響を検討した. その結果, 一般的にDNAフローサイトメトリーにおいてCVを小さくするためには, サンプル作成時には(1)濃度を10℃から10^7 /mlとし, (2)染色にpropidium iodideを用い, (3)大きな細胞では裸核化することが必要であり, また測定時には(4)サンプル流の流速を100から400個毎秒とし, (5)ノズルを適切な位置に調整することが重要であると考えられた.
ISSN:0288-6200