レーザー外科に関する研究

出血性素因を有する患者の口腔出血管理には, 補充療法等の全身的止血処置と共に局所止血処置の重要性が力説されている. 局所止血処置が不充分な場合は全身療法に依存する度合いが増し, 不快症状等の発現する危惧も増加することとなる. 特に可動粘膜部の局所止血処置には未だ決定的な方法がなく, より有効な局所的止血法の開発が望まれている. かねてより我々は口腔領域に於けるNd-YAGレーザーの止血効果について基礎的な検討を行っており. 先に抜歯創の止血について報告したが, 今回可動粘膜部の出血に対する効果について報告する. 実験対象は雑種成犬で, heparinおよびWarfarin投与下に舌と頬粘膜に作...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 5; no. 2; p. 80
Main Authors 新井雅晴, 工藤泰一, 井田修司, 北島晴比古, 成田令博, 内田安信, 佐々弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 1984
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ISSN0288-6200

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Summary:出血性素因を有する患者の口腔出血管理には, 補充療法等の全身的止血処置と共に局所止血処置の重要性が力説されている. 局所止血処置が不充分な場合は全身療法に依存する度合いが増し, 不快症状等の発現する危惧も増加することとなる. 特に可動粘膜部の局所止血処置には未だ決定的な方法がなく, より有効な局所的止血法の開発が望まれている. かねてより我々は口腔領域に於けるNd-YAGレーザーの止血効果について基礎的な検討を行っており. 先に抜歯創の止血について報告したが, 今回可動粘膜部の出血に対する効果について報告する. 実験対象は雑種成犬で, heparinおよびWarfarin投与下に舌と頬粘膜に作製した実験的出血創に於いてNd-YAGレーサーの有効性, 適応条件, 予後につき検討した.
ISSN:0288-6200