17. 青森県合同輸血療法委員会における経年的な看護師への啓発活動
【はじめに】青森県合同輸血療法委員会は県内主要医療機関, 青森県赤十字血液センター, 青森県健康福祉部医療薬務課から構成され, 輸血医療に対する種々の活動を行っている. 平成19年度より, 「輸血業務に携わる看護師への教育支援」を活動に加えた. 【経年的活動内容】平成19年度:輸血業務に携わる看護師への意識・知識調査(県内3医療施設)を施行. その結果, 多くの疑問を有したまま日常輸血業務を行っていることが判明し, 輸血知識も不十分であった. そのため, (1)県の合同会議で結果報告, (2)地域への出張講演計画, (3)病院数を増やした実情の再検討, (4)アンケート結果の学会誌投稿が20年...
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Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 57; no. 3; p. 215 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血・細胞治療学会
2011
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Online Access | Get full text |
ISSN | 1881-3011 |
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Summary: | 【はじめに】青森県合同輸血療法委員会は県内主要医療機関, 青森県赤十字血液センター, 青森県健康福祉部医療薬務課から構成され, 輸血医療に対する種々の活動を行っている. 平成19年度より, 「輸血業務に携わる看護師への教育支援」を活動に加えた. 【経年的活動内容】平成19年度:輸血業務に携わる看護師への意識・知識調査(県内3医療施設)を施行. その結果, 多くの疑問を有したまま日常輸血業務を行っていることが判明し, 輸血知識も不十分であった. そのため, (1)県の合同会議で結果報告, (2)地域への出張講演計画, (3)病院数を増やした実情の再検討, (4)アンケート結果の学会誌投稿が20年度活動目標となった. 平成20年度:アンケート調査を青森県地区拠点病院7施設に拡大したが, 前回結果との差異は少なかった. 輸血副作用経験や輸血知識は, 個人の輸血製剤取り扱い件数と相関があり, 経験の少ない看護師への教育支援が必要と考えられた. さらに重篤な副作用経験を有する看護師は6%のみであったため, 看護師のためのQ&A集・輸血業務に関する資料を作成して県内の医療機関に配布することを目標とした. 平成21年度:(1)県の合同会議での報告, (2)東北支部例会(第92回)での発表, (3)出張講演, (4)輸血に携わる看護師のためのQ&A集・輸血業務に関する資料を作成. 平成22年度:(1)看護師のための輸血業務のポイント<ポケット版>を県内各医療施設68施設に配布, (2)冊子に対する評価アンケート実施. その結果, ポケット版の有用性は72%が有用であると回答したものの, ポケットに携帯して活用したのは8%のみであった. 自由記載で述べられた看護師の率直な現場意見に基づいて, ポケット版の改訂ならびに保存版の作成を検討中である. 【まとめ】患者に最も近い現場看護師の輸血に関する意識と知識向上に向けて今後も活動を継続する. |
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ISSN: | 1881-3011 |