2. 当院におけるアルブミン製剤一元管理のシステム化とその効果

【はじめに】当院では, 2007年8月より輸血管理料Iを取得し, 同年12月からアルブミン製剤(ALB)の輸血部による一元管理を開始した. 今回われわれは, ALBの一元管理システムの構築及び運用において効果と問題点について検討したので報告する. 【対象・方法】一元管理前のI群1287件と一元管理後のII群1302件について検討した. 依頼情報の受付までを現行システムで行い, 入出庫から副作用管理までのシステムを輸血部で独自に作成した. ALBも輸血用血液製剤と同様に取扱い, 緊急運用マニュアルの周知徹底により救命センター, 手術室, 外来の定数配置を『0』とした. 使用目的の必須入力化及び1...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 55; no. 1; pp. 85 - 86
Main Authors 山岡学, 大西修司, 有元美代子, 市邉明美, 中矢桂子, 藤原通恵, 徳永裕彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血・細胞治療学会 2009
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ISSN1881-3011

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Summary:【はじめに】当院では, 2007年8月より輸血管理料Iを取得し, 同年12月からアルブミン製剤(ALB)の輸血部による一元管理を開始した. 今回われわれは, ALBの一元管理システムの構築及び運用において効果と問題点について検討したので報告する. 【対象・方法】一元管理前のI群1287件と一元管理後のII群1302件について検討した. 依頼情報の受付までを現行システムで行い, 入出庫から副作用管理までのシステムを輸血部で独自に作成した. ALBも輸血用血液製剤と同様に取扱い, 緊急運用マニュアルの周知徹底により救命センター, 手術室, 外来の定数配置を『0』とした. 使用目的の必須入力化及び1日2本以上依頼では輸血部長の許可を得る事とした. 【結果・考案】一元管理への移行は順調で, 使用本数はI群に比べII群で減少し, 1日1本使用率もI群60%からII群77%へ増加した. 使用目的では全体の約10%に不適切な使用を認めたが, これらのシステム変更が臨床とのコミュニケーションツールの1つとなり適正使用推進に有効に作用していると考えられた.
ISSN:1881-3011