5. まれな血液型の確保ならびに供給状況
【はじめに】赤血球の高頻度抗原に対する抗体を保有する患者に赤血球輸血を行う場合, 『まれな血液型』の血液が必要になる場合がある. 東北地区における, 過去5年間のまれな血液型の確保, 供給状況について報告する. 【結果】平成18年3月現在の東北地区のまれな血液型登録者数は, 1群53人, II群659人で全国の約1割であった. 過去5年間の供給(使用)総数は563単位で, その内約8割がJr(a-)型の血液であった. Jraを含むまれな血液型スクリーニングを実施し, 511件の新規まれな血液型献血者を検出した. 更に, 393人の新規登録者を確保した. 東北地区の登録者の年代別分布をみると,...
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Published in | 日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 52; no. 5; p. 613 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血・細胞治療学会
2006
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ISSN | 1881-3011 |
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Summary: | 【はじめに】赤血球の高頻度抗原に対する抗体を保有する患者に赤血球輸血を行う場合, 『まれな血液型』の血液が必要になる場合がある. 東北地区における, 過去5年間のまれな血液型の確保, 供給状況について報告する. 【結果】平成18年3月現在の東北地区のまれな血液型登録者数は, 1群53人, II群659人で全国の約1割であった. 過去5年間の供給(使用)総数は563単位で, その内約8割がJr(a-)型の血液であった. Jraを含むまれな血液型スクリーニングを実施し, 511件の新規まれな血液型献血者を検出した. 更に, 393人の新規登録者を確保した. 東北地区の登録者の年代別分布をみると, I群では40代以上が8割を超え, 全国同様若年層登録者が少ない. 【まとめ】まれな血液型スクリーニングを継続的に実施し, 新規まれな血液型献血者の検出および新規登録者確保に努めたい. また, まれな血液型血液の供給は, 時間を要する場合もあり, 医療機関との連携が今後も重要である. |
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ISSN: | 1881-3011 |