14. 当院における電子カルテと連携した輸血管理システムについて

【はじめに】新病院開設に伴い, 電子カルテと連携した輸血管理システムが稼動して約半年間が経った. 当院の輸血管理システムの紹介と現在の状況を報告する. 【システムの概要及び運用】血液製剤の依頼は, 電子カルテシステム(富士通IIMS)から血液管理システム(富士通BLAD)に反映される. また緊急依頼は, ポップアップ機能をつけ, どの画面を開いていても分かるようにした. 輸血検査は検体検査室(MBCラボ)にて実施のため, ワークシートとセグメントをエアシュータで送付する. 輸血検査室では, BLADに接続されている自動輸血検査機器(ID-Gelstation)にて検査後, 血液管理科へ電話連絡...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 52; no. 1; p. 93
Main Authors 包国扶美, 下村真由美, 森田光子, 岡田由香里, 西博子, 秋田豊和, 関佐織, 今井利, 滝本秀隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2006
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ISSN0546-1448

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Summary:【はじめに】新病院開設に伴い, 電子カルテと連携した輸血管理システムが稼動して約半年間が経った. 当院の輸血管理システムの紹介と現在の状況を報告する. 【システムの概要及び運用】血液製剤の依頼は, 電子カルテシステム(富士通IIMS)から血液管理システム(富士通BLAD)に反映される. また緊急依頼は, ポップアップ機能をつけ, どの画面を開いていても分かるようにした. 輸血検査は検体検査室(MBCラボ)にて実施のため, ワークシートとセグメントをエアシュータで送付する. 輸血検査室では, BLADに接続されている自動輸血検査機器(ID-Gelstation)にて検査後, 血液管理科へ電話連絡をする, 血液管理科は結果をBLADで確認後, 適宜血液製剤の払い出しを行う. この間「作業表」「クロスマッチワークシート」「払出表」などの帳票を出力し使用する. これらの帳票には, 受付時の番号をバーコード化して付けている. 輸血の現場では, 患者認証及び製剤チェックは, ノート型端末とバーコードリーダにて実施入力をする. また, この操作をすることにより医事システム(富士通HOPE/X-Win)と連動する. 【現状の解析】電子カルテと輸血管理システムの連携により人的ミスが防げ, 輸血に関する安全性は非常に高まったと思う. しかし, 運用面での不具合もあり(手術時の製剤準備量, 輸血実施時の認証, 自己血採血の運用など), 今後は血液製剤の適正使用とシステムの流れをよりスムーズにし, 運用面での強化を考えたい.
ISSN:0546-1448