13. 学内LANを利用した輸血製剤保冷庫温度監視システムの構築

【はじめに】輸血用血液製剤(以下製剤)は適正に温度管理された保冷庫で保管管理されなければならない. これまで, 輸血部以外には専用保冷庫は設置されておらず, 輸血部から出庫した製剤が返品となった場合には廃棄となっていた, 平成16年度に受審したI&Aにおいてこの点について指摘を受けたことを契機に, 手術部とICUに専用保冷庫を設置し, これらと輸血部の保冷庫を学内LAN経由で一括して温度監視するシステムを導入したので報告する. 【システム】温度監視システムは輸血部, 手術部, ICUに各1台のユビキタスレコーダKR5000(チノー)を置き, これに各部署の保冷庫内に設置した温度センサー...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 52; no. 1; pp. 92 - 93
Main Authors 兒玉るみ, 三島清司, 國司博行, 伊藤泰則, 陶山多美子, 吉野功, 柴田宏, 熊倉俊一, 益田順一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2006
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ISSN0546-1448

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Summary:【はじめに】輸血用血液製剤(以下製剤)は適正に温度管理された保冷庫で保管管理されなければならない. これまで, 輸血部以外には専用保冷庫は設置されておらず, 輸血部から出庫した製剤が返品となった場合には廃棄となっていた, 平成16年度に受審したI&Aにおいてこの点について指摘を受けたことを契機に, 手術部とICUに専用保冷庫を設置し, これらと輸血部の保冷庫を学内LAN経由で一括して温度監視するシステムを導入したので報告する. 【システム】温度監視システムは輸血部, 手術部, ICUに各1台のユビキタスレコーダKR5000(チノー)を置き, これに各部署の保冷庫内に設置した温度センサーを接続した. 各ユビキタスレコーダは学内LANに接続し, 輸血部の端末からユビキタスレコーダに接続された保冷庫温度を監視できる. 保冷庫温度が設定範囲から外れた場合には予め設定してある複数のメールアドレスに一斉に警報メールが送信される. 【まとめ】製剤使用量の多い手術部, ICUに専用保冷庫を設置し, 適正に温度管理することにより廃棄血の減少および製剤の有効利用が図られる. また, 輸血部設置の保冷庫についても夜間休日でも異常が発生した場合には速やかに対応することが可能となった.
ISSN:0546-1448