3.MPHA法血小板抗体測定における反応増強剤添加による反応時間の短縮

【目的】MPHA法は抗血小板抗体検査法として用いられており, 従来検出すべきIgG抗体を室温で反応させている. 反応温度域の変更や反応増強剤の添加により, 反応感度の上昇や反応時間を短縮できるか検討した. 【検討内容】1. 反応温度:室温と37℃, 2. 反応増強剤の有無【結果】全ての検討において, 反応温度域を室温から37℃に変更することにより, 反応感度が上昇した. 反応増強剤としてポリエチレングリコール(PEG)を添加した場合に反応陰性化現象があった. 【結語】MPHA法で反応温度域を室温から37℃に上昇させる事は抗原抗体反応を促進し, IgG抗体検出に有効であった. PEGを反応増強剤...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 50; no. 3; p. 503
Main Authors 三浦里織, 安田広康, 大戸斉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2004
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Summary:【目的】MPHA法は抗血小板抗体検査法として用いられており, 従来検出すべきIgG抗体を室温で反応させている. 反応温度域の変更や反応増強剤の添加により, 反応感度の上昇や反応時間を短縮できるか検討した. 【検討内容】1. 反応温度:室温と37℃, 2. 反応増強剤の有無【結果】全ての検討において, 反応温度域を室温から37℃に変更することにより, 反応感度が上昇した. 反応増強剤としてポリエチレングリコール(PEG)を添加した場合に反応陰性化現象があった. 【結語】MPHA法で反応温度域を室温から37℃に上昇させる事は抗原抗体反応を促進し, IgG抗体検出に有効であった. PEGを反応増強剤として用いた場合, 血清タンパク(γ-グロブリン)の変性により, 抗IgG感作血球との反応を阻害する可能性がある.
ISSN:0546-1448