24.献血適否判定における問診の現状について

献血者の健康保護と受血者の安全確保のために, 平成7年に現在のような内容で問診票が全国統一された. その後, 英国で発生した狂牛病をはじめ, C, E型肝炎, 最近の西ナイルウイルスなど輸血の安全性に関わる事態が発生する度に, 厚生労働省あるいは日赤本社から問診時の対応を指示されてきた. 問診票そのものの改訂は現在までに1度だけであるが, 問診回答に対する判断については非常に厳しく, 複雑になってきている. 福岡センターにおける献血受付数に対する血液比重以外の理由による不採血者の割合は平成7年が9.8%で, それ以後同様に推移していたが, 平成13年度は11%であった. 問診を実施する上で,...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 50; no. 1; pp. 115 - 116
Main Authors 鶴千恵美, 村上和子, 前田義章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2004
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Summary:献血者の健康保護と受血者の安全確保のために, 平成7年に現在のような内容で問診票が全国統一された. その後, 英国で発生した狂牛病をはじめ, C, E型肝炎, 最近の西ナイルウイルスなど輸血の安全性に関わる事態が発生する度に, 厚生労働省あるいは日赤本社から問診時の対応を指示されてきた. 問診票そのものの改訂は現在までに1度だけであるが, 問診回答に対する判断については非常に厳しく, 複雑になってきている. 福岡センターにおける献血受付数に対する血液比重以外の理由による不採血者の割合は平成7年が9.8%で, それ以後同様に推移していたが, 平成13年度は11%であった. 問診を実施する上で, 特に移動採血などの場合には多くの問題があるが, 献血適否の判定や不採血率は献血者確保にも大きく影響するので, 可能なかぎり適正に献血の適否判定を行わなくてはならない. そのため福岡センターでは, これまで問診室やマニュアル類の整備, 検診医師や職員の教育訓練等, 問診環境の改善を行ってきた. 問診にたいする福岡センターの取り組みについて報告する.
ISSN:0546-1448