14.主な血液型の頻度と抗原陰性血液の協力状況について

おもな血液型について宮城県内の献血者を対象に実施した頻度調査の結果と, 抗原陰性血液の供給状況について報告する. 今回, MN, P, Lewis, Duffy, Kidd, Diego血液型について, 主にモノクローナル抗体を使用して検査を行った. その結果, 1990年以前に報告があった人由来抗血清による血液型頻度と大きな差は見られなかった. 宮城センターで平成11年度から13年度までに抗原陰性血液を3267単位供給している. そのうち, Rh系の抗原陰性血液が全体の6割を占めた. 型別内訳は, E-型, E-C-型が全体の55%, Lewis血液型17%, Kidd血液型9%で, 8割以...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 49; no. 4; pp. 590 - 591
Main Authors 荻山佳子, 長原香織, 大場利香, 伊藤正一, 高橋美代子, 菊地正輝, 渡辺裕之, 舩山完一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2003
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Summary:おもな血液型について宮城県内の献血者を対象に実施した頻度調査の結果と, 抗原陰性血液の供給状況について報告する. 今回, MN, P, Lewis, Duffy, Kidd, Diego血液型について, 主にモノクローナル抗体を使用して検査を行った. その結果, 1990年以前に報告があった人由来抗血清による血液型頻度と大きな差は見られなかった. 宮城センターで平成11年度から13年度までに抗原陰性血液を3267単位供給している. そのうち, Rh系の抗原陰性血液が全体の6割を占めた. 型別内訳は, E-型, E-C-型が全体の55%, Lewis血液型17%, Kidd血液型9%で, 8割以上を占める. また, 複数の不規則抗体を保有している患者さん(大半がRh系の抗体を保有)への供給は, 全体の57%を占めた. このような事例への対応は困難なことが多いが, 特に抗C抗体や抗e抗体を保有している場合は, 対応する血液の検出頻度が低いため検索するのに苦慮している. これからも, 依頼に応じた血液が迅速に供給できるように, 血液型の頻度結果を元に, 効率よく検索していきたい.
ISSN:0546-1448