P-122 当医療センターの輸血マニュアルを作成して
目的:このマニュアルは, 本院の診療現場で, 医師や看護婦が, 日常の輸血業務に際して, 手順や注意事項を簡便に参照できる資料を用意することにより, 輸血事故の発生防止に資すると共に, 万一, 輸血副作用などが発生した場合, 症状や対処法を具体的に記載した資料をおくことにより, 適切で迅速な対応を図ることにある. 経緯:輸血療法委員会が平成12年11月に「輸血の実態調査」を看護部の協力のもとに施行し, 輸血を実施している23の部署から回答を得た. 統一されているはずの事項も部署によって微妙に違うことがわかり, マニュアルを作成しようということになった. 体制:輸血療法委員会で一年間かけて作成し...
Saved in:
Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 48; no. 2; p. 216 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
2002
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0546-1448 |
Cover
Summary: | 目的:このマニュアルは, 本院の診療現場で, 医師や看護婦が, 日常の輸血業務に際して, 手順や注意事項を簡便に参照できる資料を用意することにより, 輸血事故の発生防止に資すると共に, 万一, 輸血副作用などが発生した場合, 症状や対処法を具体的に記載した資料をおくことにより, 適切で迅速な対応を図ることにある. 経緯:輸血療法委員会が平成12年11月に「輸血の実態調査」を看護部の協力のもとに施行し, 輸血を実施している23の部署から回答を得た. 統一されているはずの事項も部署によって微妙に違うことがわかり, マニュアルを作成しようということになった. 体制:輸血療法委員会で一年間かけて作成した. 委員会は血液内科部長兼輸血部長を委員長に, 医師8名, 薬剤師2名, 検査技師1名, 看護婦長2名, 事務3名の構成である. 輸血部内の「輸血業務マニュアル」「時間外輸血業務マニュアル」看護部の「輸血施行マニュァル」を土台に, 公刊されている各種の手引, 指針を参考にした. 又, 自己血輸血や輸血同意書, 輸血検査については, 虎の門病院の高橋孝喜先生ならびに都立駒込病院の比留間潔先生にご教示をいただいた. まとめ:当院の基本的な取り決め事項を明文化し特徴をはっきりさせた. ヒヤリハット事例の分析から, 時間外の輸血業務をいかに安全にするかが輸血事故の防止に最も重要であることが分かった. 輸血業務の流れを図にし時間外システムが時間内と大きく違うことを示した. 血液疾患と注意の必要な薬剤も取り上げた. 特に苦心した点は, 交差試験用採血ラベルに採血者名の記入を義務ずけたことと夜間検査技師が一人になったときの血液型のWチェックシステムを作り上げることでした. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 |