当院における血液製剤の使用状況

【目的】血液製剤の需給を検討する目的で, 過去5年間の血液製剤の使用状況を分析した. 特に, 症例1人当りの使用内訳, 手術時の輸血を中心に検討した. 【対象・方法】1988~1992年の5年間, 輸血を受けた症例を検索対象とし, 各症例毎に, 使用血液製剤, 輸血回数, 単位数, 使用場所(手術室, 病室)および診断名などにつき検索した. なお, 症例数については, 年間での重複を除外し, 実数で算定した. 【成績】5年間の推移では, 総使用単位数は37236本から47463本に増加したが, 内9割以上は血小板の増加であった. また全血は696本から170本と1/4に著減した(濃厚/全血比は...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 40; no. 2; p. 340
Main Authors 武田敏雄, 矢沢百合香, 高木朋子, 寺谷美雪, 浅香祐幸, 飯塚順子, 金子幸子, 小沢直宏, 都築忍, 高本滋, 清水勝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1994
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Summary:【目的】血液製剤の需給を検討する目的で, 過去5年間の血液製剤の使用状況を分析した. 特に, 症例1人当りの使用内訳, 手術時の輸血を中心に検討した. 【対象・方法】1988~1992年の5年間, 輸血を受けた症例を検索対象とし, 各症例毎に, 使用血液製剤, 輸血回数, 単位数, 使用場所(手術室, 病室)および診断名などにつき検索した. なお, 症例数については, 年間での重複を除外し, 実数で算定した. 【成績】5年間の推移では, 総使用単位数は37236本から47463本に増加したが, 内9割以上は血小板の増加であった. また全血は696本から170本と1/4に著減した(濃厚/全血比は41.2)が, その他の製剤に大きな変化はなかった. 期間中, 入院患者は5966→6983人, 手術件数も3533→4743件と漸増したが, 内輸血症例は各々約1000人(平均16.1%), 500人(平均12.2%)とほぼ一定であった. このため, 以降, 内訳の成績は5年間の総計を基とした. 使用場所別の患者の割合では, 輸血例約1000人中, 手術室, 手術室+病室, 病室は各々30%, 17%, 53%であった. 以下, 製剤別成績を示した.
ISSN:0546-1448