婦人科手術に対する自己血輸血の試み
婦人科領域での代表的手術として, 単純子宮全摘, 附属器摘除, 帝王切開, 準広汎性子宮全摘, 広汎性子宮全摘術がある. これら手術での出血量, 同種血輸血の頻度を検討した. 多量の術中出血の為に, 輸血のおこなわれることが多い手術は子宮癌に対する広汎性子宮全摘術である. 近年, 輸血による肝炎, 成人T細胞白血病, AIDS感染, 同種抗体の発生, 患者側の輸血の拒否が強くなっていることを考慮すると, 同種血輸血なしの手術の試みは重要になってくる. 今回, 同術式に対して, 自己輸血, 術中低血圧麻酔及び術前の内腸骨動脈塞栓法を行い, その効果を検討した. 更に, 自己血輸血, 非輸血, 同...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 35; no. 6; pp. 707 - 709 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
1989
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Summary: | 婦人科領域での代表的手術として, 単純子宮全摘, 附属器摘除, 帝王切開, 準広汎性子宮全摘, 広汎性子宮全摘術がある. これら手術での出血量, 同種血輸血の頻度を検討した. 多量の術中出血の為に, 輸血のおこなわれることが多い手術は子宮癌に対する広汎性子宮全摘術である. 近年, 輸血による肝炎, 成人T細胞白血病, AIDS感染, 同種抗体の発生, 患者側の輸血の拒否が強くなっていることを考慮すると, 同種血輸血なしの手術の試みは重要になってくる. 今回, 同術式に対して, 自己輸血, 術中低血圧麻酔及び術前の内腸骨動脈塞栓法を行い, その効果を検討した. 更に, 自己血輸血, 非輸血, 同種血輸血群でのトランスアミナーゼ値の異常発現頻度, 及び両法にかかる費用を比較した. |
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ISSN: | 0546-1448 |