血小板抗体陽性患者の骨髄移植における血小板pheresisの経験
骨髄移植においては, 移植骨髄が生着し血小板数が回復するまでの約1カ月間は血小板輸血により血小板を補充する必要がある. しかし過去に頻回な輸血を受けた患者では, 血小板抗体出現のため血小板輸血に対し抵抗性となる患者も多い. 我々はすでに血小板輸血に対し抵抗性となっていた3例の骨髄移植患者(AML, CML, 再生不良性貧血各1例)において, 事前に患者血清中の, ドナー予定者に対する抗リンパ球抗体, 抗血小板抗体の有無をLCT, AHGLCT, CFDA, 血小板障害試験にて検索し, 抗体陰性あるいは弱陽性のドナーから血小板輸血を施行した. この結果, 抗体陰性ドナーからの輸血はきわめて有効で...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 32; no. 4; p. 418 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
1986
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Summary: | 骨髄移植においては, 移植骨髄が生着し血小板数が回復するまでの約1カ月間は血小板輸血により血小板を補充する必要がある. しかし過去に頻回な輸血を受けた患者では, 血小板抗体出現のため血小板輸血に対し抵抗性となる患者も多い. 我々はすでに血小板輸血に対し抵抗性となっていた3例の骨髄移植患者(AML, CML, 再生不良性貧血各1例)において, 事前に患者血清中の, ドナー予定者に対する抗リンパ球抗体, 抗血小板抗体の有無をLCT, AHGLCT, CFDA, 血小板障害試験にて検索し, 抗体陰性あるいは弱陽性のドナーから血小板輸血を施行した. この結果, 抗体陰性ドナーからの輸血はきわめて有効で, また抗体弱陽性ドナーからの輸血は抗体陰性ドナーに比べ効果は劣ったが, かなり有効であった. これにより安全に骨髄移植を施行することができた. |
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ISSN: | 0546-1448 |