顆粒球抗原抗体に関する研究

I. 目的:顆粒球同種抗原, 抗体の研究上, 必要となる臨床的に重要な意義のあるKey serumが本邦には, まだない. 我々は, 吸着解離法を用いて, 顆粒球同種抗体の分離を試み, Lalezariらのanti-NA_2 に類似する抗体を得たので報告する. II. 材料及び方法:昭和57年度本学会で, 谷広らが報告したMR血清を用いた(谷広ら, 日輸会誌, 29;59, 1983)この血清は, 多輸血歴があり, 輸血副作用のため白血球除去赤血球を必要とした. 再生不良性貧血の男性より得た. この血清中には, HLA抗体, 顆粒球抗体などが含まれる. 本患者のHLAは, Aw24, A26,...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 31; no. 2; pp. 157 - 158
Main Authors 神田朝子, 岡田浩佑, 谷広ミサエ, 久保美子, 江崎治夫, 楠洋一郎, 水井正明, 宗像寿子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1985
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Summary:I. 目的:顆粒球同種抗原, 抗体の研究上, 必要となる臨床的に重要な意義のあるKey serumが本邦には, まだない. 我々は, 吸着解離法を用いて, 顆粒球同種抗体の分離を試み, Lalezariらのanti-NA_2 に類似する抗体を得たので報告する. II. 材料及び方法:昭和57年度本学会で, 谷広らが報告したMR血清を用いた(谷広ら, 日輸会誌, 29;59, 1983)この血清は, 多輸血歴があり, 輸血副作用のため白血球除去赤血球を必要とした. 再生不良性貧血の男性より得た. この血清中には, HLA抗体, 顆粒球抗体などが含まれる. 本患者のHLAは, Aw24, A26, Bw51, Bw54, Cw1であった. この患者血清に対し, 健康人のO. K. のHLAがAw24, Bw59, Bw54, Cw1, Bw4であり, 下記の血球との反応をみた.
ISSN:0546-1448