培養BHK cellにおよぼすTFの影響

トランスファーファクター(以上TFと略す)は現在臨床応用がすすめられておりますが,TFの作用機序については未だ不明な点が多く,またTFの力価測定についても十分な方法が確立されておりません.我々はTFの力価測定の追求中,培養細胞であるBHK(Baby Hamster Kidney)cellに対して,TFが細胞増殖を促進するという現象をみとめたので,TFの作用機序及び力価測定の検討という意味で,実験の結果を報告いたします. 方法 TFは日赤中央血液センター製のもので,Lot No.8から14までのものを用いました.MediumはEagle MEMに5%のFCSを加えました.1バイアルのTFをMed...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 28; no. 2; pp. 212 - 213
Main Authors 岡村経一, 小松文夫, 竹ノ内康司, 松本千恵子, 渡辺映子, 笹川滋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1982
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ISSN0546-1448

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Summary:トランスファーファクター(以上TFと略す)は現在臨床応用がすすめられておりますが,TFの作用機序については未だ不明な点が多く,またTFの力価測定についても十分な方法が確立されておりません.我々はTFの力価測定の追求中,培養細胞であるBHK(Baby Hamster Kidney)cellに対して,TFが細胞増殖を促進するという現象をみとめたので,TFの作用機序及び力価測定の検討という意味で,実験の結果を報告いたします. 方法 TFは日赤中央血液センター製のもので,Lot No.8から14までのものを用いました.MediumはEagle MEMに5%のFCSを加えました.1バイアルのTFをMedium 2mlに溶解したものをTF100%溶液とし,NaHCO_3 にてpH 7.2に調整しました.BHKcellは継代培養されたものをMediumにて5×10^4 個/mlになるようにしました.TF 50%はTF液とBHK ceIl液とが同量,TF30%はTF 液0.3ml,Medium 0.2ml,BHK 0.5mlとし,TF 20%はTF 0.2ml,Medium 0.3ml,BHK 0.5ml,TF 10%はTF 0.1ml,Medium 0.4ml,BHK 0.1ml,TF 5%はT F0.05ml,Medium 0.45ml,BHK 0.5mlという組成にて各々をよく撹拌混合してから,その混合液100μlをMicroplateの一穴に注入した.各種TF濃度のBHK cellがまかれたマイクロプレートを72時間培養してからGentianavioletで染色し,ethyIene glycal monomethyle etherで溶解して,これを波長550nmで吸光度を測定しました.
ISSN:0546-1448