抗Di^a による中適合輸血の症例

症例. 70歳の男性. 家族歴・既往歴に特記すべきことはない. 昭和43年(62歳)某病院にて貧血, 白血球減少より再生不良貧血と診断され全血60本の輸血を受けたという. その後小康を得たが, 昭和49年3月より51年6月にかけて貧血に肺炎や下肢浮腫をおこして某大病院に計4回入院し, 頻回に輸血を施行(昭和50年8月, 3回にわたり全血計600ml, 10月に6回にわたり全血計800ml, 洗滌赤血球400ml, 昭和51年2月に5回にわたり洗滌血各200ml計1,000ml, 血小板を5回にわたり計22単位, 同6月3回にわたり血小板計15単位を輸注). 昭和50年10月より輸血に際してしば...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 26; no. 1/3; pp. 191 - 193
Main Authors 遠山博, 樋地愛子, 堀江登志子, 宮下恵美子, 芦田映直, 西山敬介, 斎藤嘉美, 川原貴, 小関克彦, 村尾覚, 中嶋八良, 南雲文夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1980
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Summary:症例. 70歳の男性. 家族歴・既往歴に特記すべきことはない. 昭和43年(62歳)某病院にて貧血, 白血球減少より再生不良貧血と診断され全血60本の輸血を受けたという. その後小康を得たが, 昭和49年3月より51年6月にかけて貧血に肺炎や下肢浮腫をおこして某大病院に計4回入院し, 頻回に輸血を施行(昭和50年8月, 3回にわたり全血計600ml, 10月に6回にわたり全血計800ml, 洗滌赤血球400ml, 昭和51年2月に5回にわたり洗滌血各200ml計1,000ml, 血小板を5回にわたり計22単位, 同6月3回にわたり血小板計15単位を輸注). 昭和50年10月より輸血に際してしばしば悪寒・戦傑等の副作用を出現していたという. 昭和51年7月, 東大第2内科に転院した. 入院時Hb8.1g/dl, RBC224×10^4 , Ht. 26.7%, Ret. 19%. , Plt. 1.6×10^4, WBC1,800, 血液像はSt. 10.0, Seg. 4.0, E. 0, B. 0, M. 6.5, L. 79.5であった. 四肢に多数の小出血斑, 眼瞼結膜の貧血をあり, 輸血を必要として, 51年7月に2回にわたり血小板計11単位, 8月に全血4回をにわたり計1,200ml輸注した. 著明な副作用はなかった.
ISSN:0546-1448