抗白血球抗体について

われわれは前回にひきつづき, 日本人における抗白血球抗体の型分類について検索をつづけてきましたが, 今回も20才台から50才台までの既婚の女の献血者について, その妊娠歴の有無に拘らず検索してまいりました. 今回は1,934例中31例, 約1.51%に抗体を発見しました. 年令的には30才台にやや多く, 型別では有意の差を認める事はできませんでした. 今回は前回の場合と異なり, いわゆる二段法で検査いたしましたが, 前回の2.78%に比べて, さらに低い検出率でありました. その原因が何処にあるか不明であります. そこで表1に示しましたように, C添加前およびトリパンブルー添加前に上清を振り落...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 18; no. 3/4; pp. 109 - 110
Main Authors 村上省三, 堀越享
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1971
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Summary:われわれは前回にひきつづき, 日本人における抗白血球抗体の型分類について検索をつづけてきましたが, 今回も20才台から50才台までの既婚の女の献血者について, その妊娠歴の有無に拘らず検索してまいりました. 今回は1,934例中31例, 約1.51%に抗体を発見しました. 年令的には30才台にやや多く, 型別では有意の差を認める事はできませんでした. 今回は前回の場合と異なり, いわゆる二段法で検査いたしましたが, 前回の2.78%に比べて, さらに低い検出率でありました. その原因が何処にあるか不明であります. そこで表1に示しましたように, C添加前およびトリパンブルー添加前に上清を振り落す方法を採用して検索を行なっておりますが, それによりますと203例中10例の陽性を得ており, 陽性率は約4.92%でやや高率を示しております. 今回は凝集反応法で検索したものを含めて56例の抗血清を使用し, 79例の白血球に対する反応のパターンを検査しました.
ISSN:0546-1448