慈大輸血部の現況

昭和43年4月から45年8月までの間, 当部で行なった安全対策についてのべた. 1)輸血部にあって, 型判定の際, 表裏の検査を別々の技手が行なって照合する. その記載には血液番号から型ラベルをはり, 型ラベルから番号を確認し, 第2の型ラベルをつけ, 合計2枚つけるようにした. 交差試験を主副おこない, 両方別々の技手がおこない照合する. 受渡しのさい交差試験票の1部にサインをしてから受渡しをするようにした. 2)病室においては, 輸血部に保管してある型標示板(プラスチックで色わけしたもの)をベットにつける. また, 患者の左手首に型標示ベルトを着用させる. 輸血の実施には, かならず2名以...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 18; no. 1; p. 31
Main Authors 山崎順啓, 綿貫詰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1971
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Summary:昭和43年4月から45年8月までの間, 当部で行なった安全対策についてのべた. 1)輸血部にあって, 型判定の際, 表裏の検査を別々の技手が行なって照合する. その記載には血液番号から型ラベルをはり, 型ラベルから番号を確認し, 第2の型ラベルをつけ, 合計2枚つけるようにした. 交差試験を主副おこない, 両方別々の技手がおこない照合する. 受渡しのさい交差試験票の1部にサインをしてから受渡しをするようにした. 2)病室においては, 輸血部に保管してある型標示板(プラスチックで色わけしたもの)をベットにつける. また, 患者の左手首に型標示ベルトを着用させる. 輸血の実施には, かならず2名以上で, 姓名, 型, 血液番号を称呼照合し, 本人, 家族などからも確認をとり, 型標示板と手首の型標示ベルトと照合しベットにある標示板を, イルリガートル台にかけかえてセットし輸血を行なう. そして開始後2分間は必らず観察するようにした. 3)採血用具について, 採血バッグを全面的に採用した. 血球成分の破壊がすくなく, 採血輸血に安全である(なお多少の難点はあるが, ビンの場合の危険性はない)ので採血した. 以上のように改善し, 事故を未然に防止している.
ISSN:0546-1448