Foix-Chavany-Marie症候群の嚥下障害の特徴と長期予後

【目的】 偽性球麻痺症候のひとつであるFoix-Chavany-Marie症候群(FCMS)は, 大脳前頭弁蓋部の両側性の障害により, 顔面―咽頭―舌―咀嚼筋の両側性麻痺と罹患筋の自動運動―随意運動解離を呈すると記載されている, 症候学的には, 構音不能, 咀嚼筋麻痺, 嚥下障害, 両側性の顔面麻痺を特徴とする. 原因は脳梗塞が多く, 皮質下病変でも起こることが報告されている, 我々は1998年の本学会でFCMSの3症例について, 神経学的所見, 嚥下透視検査, 責任病巣の検索を行い, その特徴を報告した. その後新たに経験した症例を加え, FCMSの6例について, 臨床的特徴(透視検査を含む...

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Published in日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 Vol. 1999; no. suppl; p. 138
Main Authors 加藤貴行, 金丸晶子, 角谷直彦, 望月直哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 1999
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Summary:【目的】 偽性球麻痺症候のひとつであるFoix-Chavany-Marie症候群(FCMS)は, 大脳前頭弁蓋部の両側性の障害により, 顔面―咽頭―舌―咀嚼筋の両側性麻痺と罹患筋の自動運動―随意運動解離を呈すると記載されている, 症候学的には, 構音不能, 咀嚼筋麻痺, 嚥下障害, 両側性の顔面麻痺を特徴とする. 原因は脳梗塞が多く, 皮質下病変でも起こることが報告されている, 我々は1998年の本学会でFCMSの3症例について, 神経学的所見, 嚥下透視検査, 責任病巣の検索を行い, その特徴を報告した. その後新たに経験した症例を加え, FCMSの6例について, 臨床的特徴(透視検査を含む), 責任病巣, ならびにリハビリテーション経過と嚥下障害の転帰(長期予後)について検討したので報告する.
ISSN:1343-8441