胃瘻患者におけるバルーンカテーテルによる食道刺激法の効果
【はじめに】内視鏡的胃瘻施行例は, 注入時間の一日に占める割合が大きく, 日中の活動時間に制約を受ける. 今回我々は, 胃瘻の一症例に対して, 膀胱留置バルーンカテーテルを用い食道を刺激することによって, 消化運動の促進をし, 注入時間の短縮を試みたので報告する. 【症例】91歳女性. H1. 12. 30脳梗塞発症し, 再発を繰り返していた. 間接嚥下訓練を行うも摂食不能のためH10. 12. 2に胃瘻造設した. 食道刺激法は造設16日後より10日間実施した. 意識状態は傾眠, ADLは全介助であった. 【方法】〈食道刺激の手技〉(1)ベッドアップ30度臥位で12Fr膀胱留置バルーンカテーテ...
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Published in | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 Vol. 1999; no. suppl; p. 120 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
1999
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ISSN | 1343-8441 |
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Summary: | 【はじめに】内視鏡的胃瘻施行例は, 注入時間の一日に占める割合が大きく, 日中の活動時間に制約を受ける. 今回我々は, 胃瘻の一症例に対して, 膀胱留置バルーンカテーテルを用い食道を刺激することによって, 消化運動の促進をし, 注入時間の短縮を試みたので報告する. 【症例】91歳女性. H1. 12. 30脳梗塞発症し, 再発を繰り返していた. 間接嚥下訓練を行うも摂食不能のためH10. 12. 2に胃瘻造設した. 食道刺激法は造設16日後より10日間実施した. 意識状態は傾眠, ADLは全介助であった. 【方法】〈食道刺激の手技〉(1)ベッドアップ30度臥位で12Fr膀胱留置バルーンカテーテルを口腔より挿入する. 食道部へ達したところで3~5mlの空気を注射器で注入し, バルーンを間欠的に拡張させ食道を刺激する. 刺激は昼食の注入前に1分間行った. (2)刺激後, カテーテルを抜去し, 胃瘻より昼食(エンシュアリキッド250ml, 微温湯50ml)を10ml/分の速度で注入し, 呼吸状態, 脈拍, 嘔吐, 下痢, 体温の状態をみた. |
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ISSN: | 1343-8441 |