食道癌手術例に対する摂食チームアプローチにおける歯科口腔医療者の役割と効果

昨年本学会にて食道癌根治手術後の経口摂食機能障害の原因の追及のための予備調査の結果とわれわれの対応について報告した. すなわち, 食道癌術後における摂食機能障害の原因は, 従来より報告されている嚥下障害の原因だけでなく, 咀嚼機能, 吻合部等での通過抵抗, 摂取食事内容の3者相互の不適合が主たる原因であり, 歯科医療職の関与が重要であることを示唆した. 予備調査の結果にもとづいて, 大阪大学では, 歯学部(歯科医師, 歯科衛生士), 医学部(外科医師, 看護婦, 栄養士)によるチームを編成することによって, 術後の経口摂食へ早期に移行できるようになったことを報告した....

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Published in日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 Vol. 1999; no. suppl; p. 75
Main Authors 舘村卓, 野原幹司, 藤田義典, 辻仲利政, 青木越子, 西田悦子, 藤本春美, 安井洋子, 熊代千鶴恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 1999
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ISSN1343-8441

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Summary:昨年本学会にて食道癌根治手術後の経口摂食機能障害の原因の追及のための予備調査の結果とわれわれの対応について報告した. すなわち, 食道癌術後における摂食機能障害の原因は, 従来より報告されている嚥下障害の原因だけでなく, 咀嚼機能, 吻合部等での通過抵抗, 摂取食事内容の3者相互の不適合が主たる原因であり, 歯科医療職の関与が重要であることを示唆した. 予備調査の結果にもとづいて, 大阪大学では, 歯学部(歯科医師, 歯科衛生士), 医学部(外科医師, 看護婦, 栄養士)によるチームを編成することによって, 術後の経口摂食へ早期に移行できるようになったことを報告した.
ISSN:1343-8441