骨肉腫患者の患肢温存術後の理学療法
骨肉腫は, 原発性悪性腫瘍の中で最も頻度の高い腫瘍で, 10歳代に好発する. 治療としては, 化学療法, 手術療法を組み合わせた治療が行われている. この手術療法も切離断から患肢温存手術が主流となっている. 今回, 左大腿骨骨肉腫と診断され, 化学療法及び腫瘍切除, 自家骨移植, 脚延長を施行した症例の理学療法を経験した. この症例の経過に考察を加え報告する. 〔症例及び経過〕15歳, 女性. 現病歴は, 1999年1月25日に当大学病院入院し, 同年2月3日に左大腿骨骨肉腫と診断され, 化学療法開始した. 同年4月14日に左大腿骨遠位部1/2切除, 左大腿直筋, 内側広筋, 中間広筋切除,...
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Published in | 理学療法学 Vol. 28; no. suppl-2; p. 198 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士協会
2001
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ISSN | 0289-3770 |
Cover
Summary: | 骨肉腫は, 原発性悪性腫瘍の中で最も頻度の高い腫瘍で, 10歳代に好発する. 治療としては, 化学療法, 手術療法を組み合わせた治療が行われている. この手術療法も切離断から患肢温存手術が主流となっている. 今回, 左大腿骨骨肉腫と診断され, 化学療法及び腫瘍切除, 自家骨移植, 脚延長を施行した症例の理学療法を経験した. この症例の経過に考察を加え報告する. 〔症例及び経過〕15歳, 女性. 現病歴は, 1999年1月25日に当大学病院入院し, 同年2月3日に左大腿骨骨肉腫と診断され, 化学療法開始した. 同年4月14日に左大腿骨遠位部1/2切除, 左大腿直筋, 内側広筋, 中間広筋切除, 左右腓骨, 腸骨骨移植を行った. また同時にOrthofix創外固定器にて脚延長術を施行した. 延長は原則として1mm/dayとした. 延長は1年後の2000年4月に終了し, 7cmの延長を行った. 2000年11月現在入院訓練中であるが, 来春復学予定である. |
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ISSN: | 0289-3770 |