ギプス固定が単収縮と筋疲労に及ぼす影響

〔目的〕ギプス固定による不活動状態が長期に渡ると筋萎縮を招く. これまでの研究により不活動状態による萎縮筋の組織学的, 化学的変化は明確にされつつある. しかし, 機能面の詳細については不明確である. さらに, 単収縮を繰り返し行ったときの疲労過程についても未だ十分に明らかにされていない. そこで, 本研究ではラットのヒラメ筋(SOL)と長趾伸筋(EDL)を用いて, 長期ギプス固定による骨格筋の機能変化について検討した. 〔対象と方法〕実験対象としてWistar系雄ラット13匹(8~13週齢, 体重306.5±6.2g)を使用した. これらのラットを無作為にギプス固定群(CAST群, n=7)...

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Published in理学療法学 Vol. 28; no. suppl-2; p. 130
Main Authors 大西智也, 藤野英己, 武田功, 祢屋俊昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 2001
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Summary:〔目的〕ギプス固定による不活動状態が長期に渡ると筋萎縮を招く. これまでの研究により不活動状態による萎縮筋の組織学的, 化学的変化は明確にされつつある. しかし, 機能面の詳細については不明確である. さらに, 単収縮を繰り返し行ったときの疲労過程についても未だ十分に明らかにされていない. そこで, 本研究ではラットのヒラメ筋(SOL)と長趾伸筋(EDL)を用いて, 長期ギプス固定による骨格筋の機能変化について検討した. 〔対象と方法〕実験対象としてWistar系雄ラット13匹(8~13週齢, 体重306.5±6.2g)を使用した. これらのラットを無作為にギプス固定群(CAST群, n=7)と対照群(CONT群, n=6)の2群に分類した. CAST群は, 大腿部から足部にかけて底屈位でギプス固定を施した. CONT群は, ケージ内で自由飼育を行った. 2週間後, ラットを麻酔(pentobarbital sodium, 50mg/kg, i.p.)し, SOLとEDLを摘出した.
ISSN:0289-3770