股関節外転筋力測定方法における基礎的研究

股関節外転筋力の測定には簡便かつ定量的に測定可能であることから徒手筋力測定器が多く用いられている. 武富らは測定時に身体及び対側下肢における固定の有無により筋力に差が生じ, 代償運動が出現するため固定の重要性を主張している. これは健常者の様に左右の外転筋力が等しい場合においては有効であると考えられる. しかしこの測定方法では外転筋力は固定した対側下肢によるcounterforce(cf)に大きく依存されることとなる. それ故, 左右の外転筋力に不均衡が存在する場合, 正確な筋力測定は遂行されず代償運動が生じることとなる. 本研究の目的は測定側及び測定側対側下肢(対側)の筋力低下を模擬実験し,...

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Published in理学療法学 Vol. 25; no. suppl-2; p. 315
Main Authors 千鳥司浩, 山本隆博, 今渕雅之, 村田薫克, 村上忠洋, 加藤文之, 日比野至
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1998
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ISSN0289-3770

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Summary:股関節外転筋力の測定には簡便かつ定量的に測定可能であることから徒手筋力測定器が多く用いられている. 武富らは測定時に身体及び対側下肢における固定の有無により筋力に差が生じ, 代償運動が出現するため固定の重要性を主張している. これは健常者の様に左右の外転筋力が等しい場合においては有効であると考えられる. しかしこの測定方法では外転筋力は固定した対側下肢によるcounterforce(cf)に大きく依存されることとなる. それ故, 左右の外転筋力に不均衡が存在する場合, 正確な筋力測定は遂行されず代償運動が生じることとなる. 本研究の目的は測定側及び測定側対側下肢(対側)の筋力低下を模擬実験し, より正確に筋力測定を行える肢位を明確にすることである.
ISSN:0289-3770