Lung Volume Reduction Surgeryに対する呼吸理学療法の経験

近年, 肺気腫に対する「lung volume reduction surgery(以下LVRS)」が脚光を浴びるようになってきたが, これはBrantiganらが1959年に, 無機能肺である肺気腫を切除し, 自覚症状が改善する症例があることを示したことにより始まる. LVRSは, 機能的に有効でない肺部分の切除により, 肺器量の減少のため低下した肺弾性収縮力が改善され, 更に過膨張が是正されることで横隔膜を含む胸郭系の呼吸運動制限を改善するものである. 今回, 肺気腫・肺嚢胞症に対し, LVRSを行った2症例を経験したので報告する....

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Published in理学療法学 Vol. 25; no. suppl-2; p. 113
Main Authors 高橋尚明, 伊藤俊一, 菊本東陽, 石田和宏, 隈元庸夫, 真野行生, 今川篤子, 竹薮公洋, 宮本顕二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1998
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ISSN0289-3770

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Summary:近年, 肺気腫に対する「lung volume reduction surgery(以下LVRS)」が脚光を浴びるようになってきたが, これはBrantiganらが1959年に, 無機能肺である肺気腫を切除し, 自覚症状が改善する症例があることを示したことにより始まる. LVRSは, 機能的に有効でない肺部分の切除により, 肺器量の減少のため低下した肺弾性収縮力が改善され, 更に過膨張が是正されることで横隔膜を含む胸郭系の呼吸運動制限を改善するものである. 今回, 肺気腫・肺嚢胞症に対し, LVRSを行った2症例を経験したので報告する.
ISSN:0289-3770