低周波刺激が片麻痺患者の歩容に及ぼす影響

脳卒中片麻痺患者の歩行に影響を与える因子として, 患側下腿三頭筋の緊張亢進は, 臨床上よくみられる現象のひとつである. 筋緊張を抑制する方法には様々なものがあるが, 低周波刺激もそのひとつであり, 諸家により報告がなされている. しかし, 多くが電気生理学的な変化についてであり, 歩容への影響に関した報告は少ない. そこで今回, 低周波刺激が歩容へどのような影響を及ぼすのかについて検討したので報告する. 対象は, 当院入院中の脳卒中片麻痺患者のうち, 裸足歩行が介助の有無に関わらず可能で, 重度の高次脳機能障害及び痴呆の認められない17名(男性13名, 女性4名), 平均年齢は61.4歳(44...

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Published in理学療法学 Vol. 24; no. suppl-2; p. 405
Main Authors 三橋弘昌, 沖山努, 鈴木陽子, 柳本智, 吉位尚子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1997
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Summary:脳卒中片麻痺患者の歩行に影響を与える因子として, 患側下腿三頭筋の緊張亢進は, 臨床上よくみられる現象のひとつである. 筋緊張を抑制する方法には様々なものがあるが, 低周波刺激もそのひとつであり, 諸家により報告がなされている. しかし, 多くが電気生理学的な変化についてであり, 歩容への影響に関した報告は少ない. そこで今回, 低周波刺激が歩容へどのような影響を及ぼすのかについて検討したので報告する. 対象は, 当院入院中の脳卒中片麻痺患者のうち, 裸足歩行が介助の有無に関わらず可能で, 重度の高次脳機能障害及び痴呆の認められない17名(男性13名, 女性4名), 平均年齢は61.4歳(44歳~82歳)である. 対象者の下肢Br.stageはIII 1名, IV 8名, V 6名, VI 2名であった.
ISSN:0289-3770