肺胞蛋白症に対する呼吸理学療法の試み

本症は, 肺胞腔内に脂質に富む白濁した蛋白性物質が充満するびまん性肺疾患である. Rosenら(1958)により初めて報告された. 本疾患は, 30~50歳代に多く発症し3:1で男性に多い. 自覚症状に乏しい場合も多くあるが, 次第に労作時の呼吸困難感が出現し, 重篤例においては, 気管支肺胞洗浄が唯一の治療法と思われる. わが国において肺胞蛋白症に対する, 呼吸理学療法の報告は見当たらない. 今回我々は, 肺胞蛋白症症例に対する気管支肺胞洗浄時に呼吸理学療法を併用し, 洗浄後の運動耐容能維持, 改善のための運動療法を行い良好な効果を得たので報告する....

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Published in理学療法学 Vol. 23; no. suppl-2; p. 350
Main Authors 安達拓, 石田哲治, 三浦庸子, 横畠由美子, 高倉公朋, 須藤孝子, 吉野克樹, 金野公郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1996
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ISSN0289-3770

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Summary:本症は, 肺胞腔内に脂質に富む白濁した蛋白性物質が充満するびまん性肺疾患である. Rosenら(1958)により初めて報告された. 本疾患は, 30~50歳代に多く発症し3:1で男性に多い. 自覚症状に乏しい場合も多くあるが, 次第に労作時の呼吸困難感が出現し, 重篤例においては, 気管支肺胞洗浄が唯一の治療法と思われる. わが国において肺胞蛋白症に対する, 呼吸理学療法の報告は見当たらない. 今回我々は, 肺胞蛋白症症例に対する気管支肺胞洗浄時に呼吸理学療法を併用し, 洗浄後の運動耐容能維持, 改善のための運動療法を行い良好な効果を得たので報告する.
ISSN:0289-3770