高齢者における大腿骨頚部骨折受傷前後の歩行能力と生命予後の関係についての検討

高齢者の大腿骨頚部骨折受傷後の生命予後に対して歩行能力がどの程度影響を及ぼすのかを検討して, 骨折受傷後の理学療法の意義を検討する. 1983年4月から1993年3月までの10年間に, 佐渡総合病院で入院治療をうけた65歳以上の大腿骨頚部骨折患者全例を対象とし, 骨折受傷後の生存期間を全例追跡調査した. 対象症例は247例で, 内訳は男性60例, 女性187例, 骨折型別の分類では, 内側型67例, 外側型180例であった. これらを, 受傷前と退院時の歩行能力のレベルによりそれぞれ, A:自力歩行ができる, B:車椅子で移動ができる, C:ほとんど寝たきり, の3つの群にグループ分けし, 各...

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Published in理学療法学 Vol. 22; no. suppl-2; p. 482
Main Authors 金子義弘, 本間宏彰, 井村健二, 石井義則, 今泉聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1995
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Summary:高齢者の大腿骨頚部骨折受傷後の生命予後に対して歩行能力がどの程度影響を及ぼすのかを検討して, 骨折受傷後の理学療法の意義を検討する. 1983年4月から1993年3月までの10年間に, 佐渡総合病院で入院治療をうけた65歳以上の大腿骨頚部骨折患者全例を対象とし, 骨折受傷後の生存期間を全例追跡調査した. 対象症例は247例で, 内訳は男性60例, 女性187例, 骨折型別の分類では, 内側型67例, 外側型180例であった. これらを, 受傷前と退院時の歩行能力のレベルによりそれぞれ, A:自力歩行ができる, B:車椅子で移動ができる, C:ほとんど寝たきり, の3つの群にグループ分けし, 各群の生存曲線を算出して比較検討した. 生存曲線の算出には, Kaplan-Meier法を用いた.
ISSN:0289-3770