左脳・右脳病変における嚥下障害について

高齢化祉会を迎えリハビリテーション場面において脳血管障害などの成人病が多くみれれるようになり, 中でも一側性脳病変による嚥下障害患者も増加傾向にある. 今回, 我々は一側性脳病変により嚥下障害を呈した患者の傾向を明確にするために, Video fluorography(以下VF検査), 理学的及び神経学的検査の各項目を左右の病変について比較・検討し, 若干の知見を得たのでここに報告する. 「対象」 平成元年1月から平成6年3月までに, 当院にて嚥下訓練を施行した嚥下障害患者86名中, 意志疎通障害を伴わない一側性の脳血管障害患者20名(男性12名, 女性8名, 平均年齢69.7±9.60歳)を...

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Published in理学療法学 Vol. 22; no. suppl-2; p. 300
Main Authors 酒井元生, 牧野裕嗣, 太田清人, 石田和也, 森正博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1995
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Summary:高齢化祉会を迎えリハビリテーション場面において脳血管障害などの成人病が多くみれれるようになり, 中でも一側性脳病変による嚥下障害患者も増加傾向にある. 今回, 我々は一側性脳病変により嚥下障害を呈した患者の傾向を明確にするために, Video fluorography(以下VF検査), 理学的及び神経学的検査の各項目を左右の病変について比較・検討し, 若干の知見を得たのでここに報告する. 「対象」 平成元年1月から平成6年3月までに, 当院にて嚥下訓練を施行した嚥下障害患者86名中, 意志疎通障害を伴わない一側性の脳血管障害患者20名(男性12名, 女性8名, 平均年齢69.7±9.60歳)を対象とした. その内訳は左側病変10名(脳梗塞6名, 脳出血2名, 脳幹部梗塞2名), 右側病変10名(脳梗塞8名, 脳幹部梗塞1名, 脳幹部出血1名)であった.
ISSN:0289-3770