小児白血病児に対する理学療法の経験

近年小児白血病児にかかわるリハビリテーションチームが増加してきている. 当院の小児白血病児に対する理学療法は, 化学療法中や骨髄移植後に歩行・ADL障害を呈した児が対象となって施行されている. 様々な症状の症例を経験したので, 4症例を取り上げ若干の考察を加え報告する. [対象] 対象は表1のごとくである. 症例1 92/9(4歳)ALL発症 化学療法開始 92/12 MRI上白質変化を認める 93/1/12理学療法開始(7/28独歩にて退院)深部反射は足・膝関節で低下, ROMは足関節背屈5°, 深部感覚は足・膝関節で鈍麻, 筋緊張は足部周囲で軽度低下, 疼痛はアキレス健停止部に荷重痛, 立...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 22; no. suppl-2; p. 278
Main Authors 山野津幸, 神先秀人, 入江清五, 河野一郎, 秋山祐一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1995
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:近年小児白血病児にかかわるリハビリテーションチームが増加してきている. 当院の小児白血病児に対する理学療法は, 化学療法中や骨髄移植後に歩行・ADL障害を呈した児が対象となって施行されている. 様々な症状の症例を経験したので, 4症例を取り上げ若干の考察を加え報告する. [対象] 対象は表1のごとくである. 症例1 92/9(4歳)ALL発症 化学療法開始 92/12 MRI上白質変化を認める 93/1/12理学療法開始(7/28独歩にて退院)深部反射は足・膝関節で低下, ROMは足関節背屈5°, 深部感覚は足・膝関節で鈍麻, 筋緊張は足部周囲で軽度低下, 疼痛はアキレス健停止部に荷重痛, 立位姿勢は両側に反張膝が認められ, 足部は内反傾向を示し後方に重心を落としていた. 歩行は数m可能で, 歩容はややwide baseで鶏状歩行を呈した.
ISSN:0289-3770