左半側無視における『Pusher現象』の重症度分析

Davies(1985)は, 片麻痺例で健側の上下肢によって技などを押してしまい, 正中軸をこえて麻痺側方向へ転倒することを『Pusher現象』と呼び, リハビリテーションの重大な阻害因子であることを指摘した. この現象は, 様々な姿勢・動作で認められ, また時間の経過と共に変化することが観察される. しかしどの姿勢でどの程度『押しているか』という基準については必ずしも明らかではない. そこで今回我々は, この現象をしばしぱ合併する左半側無視例で『Pusher現象』の重症度を操作的に定義しPusherスコアを試作しその臨床的応用の可能性を検討した....

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Published in理学療法学 Vol. 20; no. suppl-1; p. 204
Main Authors 網本和, 杉本諭, 深井和良, 二木淑子, 鈴木克枝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1993
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ISSN0289-3770

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Summary:Davies(1985)は, 片麻痺例で健側の上下肢によって技などを押してしまい, 正中軸をこえて麻痺側方向へ転倒することを『Pusher現象』と呼び, リハビリテーションの重大な阻害因子であることを指摘した. この現象は, 様々な姿勢・動作で認められ, また時間の経過と共に変化することが観察される. しかしどの姿勢でどの程度『押しているか』という基準については必ずしも明らかではない. そこで今回我々は, この現象をしばしぱ合併する左半側無視例で『Pusher現象』の重症度を操作的に定義しPusherスコアを試作しその臨床的応用の可能性を検討した.
ISSN:0289-3770