慢性呼吸器疾患患者における呼吸筋力・10分間歩行テストからみた肺理学療法の効果

「目的」 近年, 呼吸器疾患に対する肺理学療法が注目を浴びている. 特に慢性閉塞性肺疾患, 陳旧性肺結核などの慢性呼吸器疾患に対し, 運動療法, 呼吸筋力強化法などを行ない, 運動能や呼吸筋力及び自覚症状の改善が報告されている. しかし, 方法論的見地からは理学療法についての一定の見解はなく評価法についても不明な点が多い. 一般に慢性呼吸器疾患の重症度評価には, Pa0_2 ,PaC0_2 等の血液ガス検査や肺活量, flow-voltune曲線等の肺機能検査が用いられる. しかし, これらの検査は理学療法士が直接行なえる検査ではない. 今回は, 計測が比較的容易に行なえる呼吸筋力と10分間歩...

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Published in理学療法学 Vol. 19; no. suppl; p. 303
Main Authors 宮本剛, 越智智久, 八里佳代, 田中則子, 西田雅一, 千住容子, 西村善博, 松原, 正秀, 仲田裕行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1992
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Summary:「目的」 近年, 呼吸器疾患に対する肺理学療法が注目を浴びている. 特に慢性閉塞性肺疾患, 陳旧性肺結核などの慢性呼吸器疾患に対し, 運動療法, 呼吸筋力強化法などを行ない, 運動能や呼吸筋力及び自覚症状の改善が報告されている. しかし, 方法論的見地からは理学療法についての一定の見解はなく評価法についても不明な点が多い. 一般に慢性呼吸器疾患の重症度評価には, Pa0_2 ,PaC0_2 等の血液ガス検査や肺活量, flow-voltune曲線等の肺機能検査が用いられる. しかし, これらの検査は理学療法士が直接行なえる検査ではない. 今回は, 計測が比較的容易に行なえる呼吸筋力と10分間歩行テストを患者の状態把握の指標として用い, リラクゼーション, 腹式呼吸を中心とした肺理学療法の効果を検討したので報告する.
ISSN:0289-3770