脳卒中片麻痺患者回復期における体性感覚誘発電位の経時的観察と予後の検討について

体性感覚誘発電位(SEP)の発現機序に関する解剖・生理学的背景にはまだ未解決な点が多く, 臨床症状とくに感覚障害の客観的指標としての有用性についても見解が種々あり, また, SEPは運動機能に関与する錐体路の神経機構が一部関係しているという意見もある. 本研究の目的は, 脳卒中片麻痺患者の回復期においてSEPを経時的に記録し, 1)運動機能障害の回復過程においてSEPがその指標となり得るか2)感覚障害の他覚的診断としてSEPがその有用手段となるか, なるとすれば3)感覚検査測定不能患者(Aphasia・Dementia)にどの程度適用可能かを考え, さらに以上のことより4)予後判定の有用手段と...

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Published in理学療法学 Vol. 15; no. suppl; p. 211
Main Authors 出水利雄, 東田紀彦, 西島雄一郎, 石野洋, 山口昌夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1988
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ISSN0289-3770

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Summary:体性感覚誘発電位(SEP)の発現機序に関する解剖・生理学的背景にはまだ未解決な点が多く, 臨床症状とくに感覚障害の客観的指標としての有用性についても見解が種々あり, また, SEPは運動機能に関与する錐体路の神経機構が一部関係しているという意見もある. 本研究の目的は, 脳卒中片麻痺患者の回復期においてSEPを経時的に記録し, 1)運動機能障害の回復過程においてSEPがその指標となり得るか2)感覚障害の他覚的診断としてSEPがその有用手段となるか, なるとすれば3)感覚検査測定不能患者(Aphasia・Dementia)にどの程度適用可能かを考え, さらに以上のことより4)予後判定の有用手段となり得るかを検討した.
ISSN:0289-3770