脳卒中片麻痺患者の起居移動動作

今回我々は, 脳卒中片麻痺患者の起居移動動作能力について過去5年間(515例)にわたり調査を行い, 特に高齢者の特徴を知るべく比較検討を行ったので報告する. 〈対象及び方法〉 対象は, 昭和57年4月より昭和62年3月までの5年間において, 東京都老人医療センターリハビリテーション病棟に入院し, PTを施行した脳卒中片麻痺患者515例(男263例, 女252例)である. 方法は, ADLのうち起居移動動作能力を, 1群:ねたきり, 2群:起き上がり自立, 3群:トランスファー自立, 4群:歩行自立に分類し(以下自立度レベル)PT開始時と終了時を比較した. 更に自立してはいないが, 介助・監視に...

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Published in理学療法学 Vol. 15; no. suppl; p. 93
Main Authors 千野根勝行, 太田隆, 小沼正臣, 亀田英俊, 佐能千恵子, 富田昇, 久寿米木和繁, 山本信行, 片岡熈, 林泰史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1988
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Summary:今回我々は, 脳卒中片麻痺患者の起居移動動作能力について過去5年間(515例)にわたり調査を行い, 特に高齢者の特徴を知るべく比較検討を行ったので報告する. 〈対象及び方法〉 対象は, 昭和57年4月より昭和62年3月までの5年間において, 東京都老人医療センターリハビリテーション病棟に入院し, PTを施行した脳卒中片麻痺患者515例(男263例, 女252例)である. 方法は, ADLのうち起居移動動作能力を, 1群:ねたきり, 2群:起き上がり自立, 3群:トランスファー自立, 4群:歩行自立に分類し(以下自立度レベル)PT開始時と終了時を比較した. 更に自立してはいないが, 介助・監視にて可能な動作能力を最大機能レベルとし, 各群を介助・監視レベルに分類した. 1群においては寝返りの介助・監視とした. これら各群を(1)診断・麻痺側(2)Brunnstrom Stage(以下B. S. )(3)阻害因子(4)発症からPT開始までの期間(5)PT施行期間(6)退院先(7)発症回数の7項目と比較検討した.
ISSN:0289-3770