高齢女性の体幹・骨盤の運動機能と脳卒中片麻痺への臨床応用

目的 脳卒中片麻痺患者は, 体幹, 骨盤周囲の運動機能障害のために, 立位や立ち上がり動作時, 踵に体重をかけにくく, また, 背臥位から両下肢を振り上げて起き上がることが困難である. そして, その両者が片麻痺患者の歩行能力と相関していることについて, 第15,20回本学会等において報告した. しかし, 脳卒中片麻痺患者の多くは高齢者であり, それらは加齢現象の1つとして, あるいは体型によるものとも考えられる. 本研究は, 健常な高齢者の肥満率, 立位での静止時, 運動時の足圧中心の動揺, 両下肢を振り上げての起き上がりの可, 不可等を調べ, それらの関連性を知ることと, 脳卒中片麻痺患者...

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Published in理学療法学 Vol. 13; no. suppl; p. 23
Main Authors 吉尾雅春, 成瀬進, 桝田康彦, 松本ゆかり, 菅村正吾, 浜口正博, 藤田信子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1986
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ISSN0289-3770

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Summary:目的 脳卒中片麻痺患者は, 体幹, 骨盤周囲の運動機能障害のために, 立位や立ち上がり動作時, 踵に体重をかけにくく, また, 背臥位から両下肢を振り上げて起き上がることが困難である. そして, その両者が片麻痺患者の歩行能力と相関していることについて, 第15,20回本学会等において報告した. しかし, 脳卒中片麻痺患者の多くは高齢者であり, それらは加齢現象の1つとして, あるいは体型によるものとも考えられる. 本研究は, 健常な高齢者の肥満率, 立位での静止時, 運動時の足圧中心の動揺, 両下肢を振り上げての起き上がりの可, 不可等を調べ, それらの関連性を知ることと, 脳卒中片麻痺患者に対する運動療法のあり方について摸索することを目的とする.
ISSN:0289-3770