トレッドミル平地歩行と室内平地歩行の相違

健常男性10名(平均年齢23.9±4.8歳)を対象に, トレッドミル平地歩行と室内平地歩行を生理的反応と主観的運動強度(以下RPE)の観点より比較し, 呼吸循環系に障害のある人に応用するための基礎研究とした. 測定項目は, 時速4km, 6km, 8kmでの各速度における心拍数(以下HR), 酸素摂取量(以下VO_2 ), 体重当たりの酸素摂取量(以下VO_2 /W), 歩行率, 歩幅, 主観的運動強度(RPE)である. 室内平地歩行におけるVO_2 は, トレッドミル平地歩行で得られたVO_2 とHRの回帰式より推定して求めた. その結果, トレッドミル平地歩行の方が室内平地歩行より, HR...

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Published in理学療法科学 Vol. 13; no. 4; pp. 199 - 204
Main Authors 西田裕介, 樋口謙次, 啓利英樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 1998
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Summary:健常男性10名(平均年齢23.9±4.8歳)を対象に, トレッドミル平地歩行と室内平地歩行を生理的反応と主観的運動強度(以下RPE)の観点より比較し, 呼吸循環系に障害のある人に応用するための基礎研究とした. 測定項目は, 時速4km, 6km, 8kmでの各速度における心拍数(以下HR), 酸素摂取量(以下VO_2 ), 体重当たりの酸素摂取量(以下VO_2 /W), 歩行率, 歩幅, 主観的運動強度(RPE)である. 室内平地歩行におけるVO_2 は, トレッドミル平地歩行で得られたVO_2 とHRの回帰式より推定して求めた. その結果, トレッドミル平地歩行の方が室内平地歩行より, HR,VO_2 ,RPEは高い値を示し生体に及ぼす負荷が大きかった. また, HRはトレッドミル平地歩行, 室内平地歩行共にRPEから換算したHRよりも高い値を示した. つまり, 主観的な運動強度以上の負荷を生体が受けていた. 以上のことは健常者において得られた結果であり, 今後呼吸循環系に障害がある人を対象とした研究において参考になると考えられる.
ISSN:1341-1667