2-A-9 右側アプローチによる不対神経節高周波熱凝固法
肛門部の交感神経依存性疼痛の治療に対し, 有用で安全性の高い神経ブロックに不対神経節ブロックがある. 現在, 尾骨先端から曲針を用いて行う曲針法, 仙尾骨接合部や尾骨-尾骨間からアプローチする垂直法があるが不対神経節に到達させることが困難な場合がある. われわれは仙尾骨接合部右側方より刺入し, アルコールを用いず高周波熱凝固法を用い, 従来の方法と同様の効果を得ているのでその手技を紹介する. 右側アプローチ法の利点は(1)仙尾骨接合部の形態によらず施行できる(2)仙骨側方から正中へ刺入であるため, 針先端を正中部にもっていきやすい. (3)アルコールを用いないため神経炎などの合併症がなく, 非...
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Published in | 日本ペインクリニック学会誌 Vol. 10; no. 3; p. 381 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ペインクリニック学会
2003
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ISSN | 1340-4903 |
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Summary: | 肛門部の交感神経依存性疼痛の治療に対し, 有用で安全性の高い神経ブロックに不対神経節ブロックがある. 現在, 尾骨先端から曲針を用いて行う曲針法, 仙尾骨接合部や尾骨-尾骨間からアプローチする垂直法があるが不対神経節に到達させることが困難な場合がある. われわれは仙尾骨接合部右側方より刺入し, アルコールを用いず高周波熱凝固法を用い, 従来の方法と同様の効果を得ているのでその手技を紹介する. 右側アプローチ法の利点は(1)仙尾骨接合部の形態によらず施行できる(2)仙骨側方から正中へ刺入であるため, 針先端を正中部にもっていきやすい. (3)アルコールを用いないため神経炎などの合併症がなく, 非腫瘍性の疼痛患者にも施行しやすい. などがあげられる. 右側より刺入するのは骨盤内臓全摘などの既往がなければS状結腸の位置を考慮すると腸管穿刺の可能性が低く, 安全であると思われるためである. |
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ISSN: | 1340-4903 |